『Sparklite』 ゲーム紹介とレビュー

Sparklite タイトル画面Sparkliteは、アメリカの開発会社Red Blue Gamesが制作、イギリスのMerge Gamesが販売する2Dアクションゲームです。

2019年11月14日と15日にNintendo Switch、PS4、XboxOne、PC版がSteamより発売されました。2Dドット絵で描かれた、色彩豊かなグラフィックが印象的なアクションゲームです。

事前にファーストインプレッションとして記事を上げましたが、プレイしてみてだいぶ感想や評価が変わったので、より詳細にレビューしてみたいと思います。

この記事は、Nintendo Switch版のレビューになります。

1.どんなゲーム? ストーリー、システムなど

2戦闘システム、アクション要素

3.強化システム、ガジェット(特殊武器)

4.良い点、悪い点、まとめ

1.どんなゲーム?ストーリー、システムなど
冒険の舞台は、スパークライトと呼ばれる強力な力を秘めた鉱石が存在する大地、ジオディア。「男爵」と呼ばれる男が世界を作り変えようと目論むが、その野望を阻止すべく主人公が冒険へと向かう。という感じのストーリー。公式のジャンルとしてはアクションアドベンチャーゲームとなっていますが、あくまでアクション要素がメインのゲームで、ストーリーは、割と簡素な作りです。

冒険の拠点となる巨大な飛行船があり、ここでは自キャラを強化したり施設をアップグレードすることができます。ここから地上へ降りて冒険を進めるのですが、マップは大きく5つのエリアに分かれていて、最初に降り立つのが「ツタの平地」と呼ばれるエリア、ここのボスを倒すと次のエリア「黄金の森」へと進み、ここのボスを倒すと次のエリア、という感じでゲームは進んでいきます。5つのエリアでそれぞれボスを倒すとゲームクリアです。各エリアは、小さなエリアがいくつも連なって構成されていて地上に降り立つたびに毎回形や構成が変化します。その小さなエリアには、モンスターがいて、宝箱や地下洞窟、強化アイテムが取れる簡単なダンジョンなどバリエーションがあります。エリアのどこかにボスへと続く入り口があり、この入口を見つけてボスに挑む形になります。

敵モンスターたちは、玉を打ったり突進したりとそれぞれ違ったタイプの攻撃を仕掛けてきますが、皆パターン化された攻撃をしてきます。パターンさえ覚えてしまえば簡単に倒すことができると思います。ボス戦も同じでラスボスの最後を除いてパターンを見抜ければ、比較的簡単に攻略できるゲームです。ただ、ゲーム開始直後はキャラ強化がほとんどされていないため、敵の攻撃を2,3回食らっただけですぐに死んでしまいます。パターンを覚えるか、キャラ強化が進むまでは、何度も繰り返しトライして攻略することになる、いわゆる死に覚えゲーです。

死ぬと拠点に戻って再スタートしますが、地上へ降りると拠点に戻る手段がありません。ボスを倒すか、わざと死ぬかしないと任意で戻れないというシステムになっています。

2.戦闘システム、アクション要素
主人公の武器は「マルチツール」というもので、攻撃方法は通常攻撃とタメ攻撃の2種類あり、通常攻撃は、攻撃力は低いが連続して振る事ができる「レンチ」で殴る攻撃、タメ攻撃が威力は高いがタメ時間が長くタメてる間は移動速度が落ちる「ハンマー」。この2種類の攻撃方法が基本で、この他に「ガジェット」と呼ばれる弓矢や、風船爆弾、プラズマライフルなどの特殊武器があります。さらに「ウィジェット」という、使い切りの魔法アイテム的なものもあります。Sparklite ハンマーで攻撃

またアクション要素として、ダッシュができます。あくまで短い距離を素早く移動するというだけで、移動中無敵になるわけではないようなので使い方に注意が必要ですが、攻略においては重要な要素となります。ダッシュに使用制限は無く、連続で使えますが、移動後に多少の硬直時間があるので使うタイミングを考える必要があります。

エリア攻略中は、HPの回復要素がかなり少ないです。ごく一部の敵、そのエリアで最も強そうな敵からハート一つ分ドロップすることがありますが、基本的にはボス部屋に行くまでありません。前述の「ウィジェット」の中に少量回復できる物があるほか、死んだらその場で即復活できる身代わり的な物があるぐらいで、これらも宝箱などから手に入りますが、ドロップ運によっては手に入らないことも多いので、雑魚戦も特に序盤は慎重にやらないとすぐに死んでしまいます。ただ、ボス部屋の直前の部屋の樽や箱には、必ず回復アイテムが大量に入っているので、ボス戦はHP全回復してから挑むことができます。

戦闘自体は前述の通り、敵のパターンを覚え、敵の攻撃を避けてから間合いを詰めて攻撃が基本的な攻略で、かなりオールドスタイルというか、シンプルなものになっています。地形に鈍足効果や毒沼、ぶつかるとバウンドするオブジェクトなどがあり、敵と自キャラが重なること無く、ぶつかって押し合う設定でもあるので狭いところや、敵の数が多いところなどでは上手く身動きが取れず連続被弾してしまうこともあります。いかに攻撃を当てるかではなく、いかに被弾を少なく済ませるかが、ポイントのゲームです。

3.強化システム、ガジェット(特殊武器)
強化システムとして、パッチというものがあります。マス目状の台に「パッチ」と呼ばれる強化アイテムをはめ込むことで、キャラが強化されていきます。通常攻撃やガジェットの攻撃力を強化したり、HPアップや、被ダメージを減らすもの、タメ攻撃のハンマーの性能を上げるものなど様々です。これらのパッチは、拠点で売っているほか、各エリアに一つずつ存在する「グレムリンの炉」と呼ばれるちょっとしたダンジョンをクリアすることで手に入れることができます。地上エリアの特定の地形にも少数ですが大きな宝箱が存在し、そこから得ることもできます。Sparklite グレムリンの炉

HPアップや威力や防御を強化するパッチには金銀銅のグレードが有り、銅は銅同士、銀は銀同士で重ね合わせることで、上位のグレードにグレードアップさせることができます。また、マス目上の台も、最初は3*3マスの小さな台ですが、最大で5*5マスまでアップグレードすることができます。

これら強化パッチ以外にも、最初からマップを明かしてくれるパッチや、前述のグレムリンの炉や、ボスへの入り口などをマップに表示してくれるパッチもあります。これらを上手く組み合わせていくことで冒険を進めていきます。

ガジェットは、5つあるエリアにそれぞれ1つずつ「地下室」という特殊エリアが存在し、そこで設計図を手に入れ、持ち帰ることで拠点で制作できるようになります。ゲーム開始直後に一つ、各エリアの5つで合計6個のガジェットがあります。Sparklite ガジェット入手

ガジェットの設計図や手に入れたパッチは死んでも拠点に持ち帰ることが出来ますが、ウィジェットだけは無くなってしまいます。また、お金も減ること無く手に入れた分はすべて拠点に持ち帰ることが出来ます。

4.良い点、悪い点、まとめ
個人的にはかなり惜しいゲームであると思いました。単純なアクションゲームとしてみた場合、決してデキが悪いわけではありません。

グラフィックは雰囲気のある美麗なドット絵で、なおかつよく動くきめ細やかさがあります。キャラのアクションはもちろん、マップの小さなオブジェクトですら見栄えある動きをしていて感心すらします。近頃はドット絵やドット絵風のグラフィックのゲームをよく見かけますがその中でもとりわけ優れていると断言できます。ノスタルジックでありながら視認性にも配慮が見られ、良く考えられている事がわかり、モンスターの種類は数こそ多くないものの、可能な限り飽きさせないよう効果的な配置や分布がされていると思います。

アクション要素もこのゲームの主軸であり、成功している部分であると感じました。操作感や挙動は、シンプルであり目新しさこそないものの安定感があり安心してプレイできます。チュートリアルや説明の少ないゲームですが、この安心感のあるプレイ感覚がすぐにゲームの世界に馴染める大きな要素であると思います。またマップには崖や大きな穴が開いてるなど落下要素がありますが、崖際を通っても間違って落ちないような挙動が設定されていてこの辺の細やかさがゲームの質を上げていると思います。スパークライト ダンジョン

グラフィックもきれいで、雰囲気があり、キャラの強化要素もある、アクション要素はシンプルではあるが、趣きがあり、すぐ馴染める安心感がある。低価格でとてもポテンシャルの高いゲームであると思います。しかし全体としてみたときに噛み合いの悪さ、アンバランスさがあると感じました。
此処から先少しネタバレが含まれます。

雑魚敵やラスボス以外の各エリアのボスは、パターンを見切ればかなり簡単に倒せます。また、ボスさえ倒せれば次のエリアへ進むことができるので、キャラ強化の必然性に乏しく、マップを散策する意味合いが少ない状態がずっと続きます。言うなれば、ボス戦以外の戦闘は足かせで、とにかくボスを目指して駆け抜けるという形になりやすいです。しかし、終盤からラストにかけて、敵のHPと攻撃力は当然上がっていくので、キャラの強化不足から、火力が低い、ちょっと攻撃を食らっただけですぐ死ぬという状況が生まれ、結果的にキャラ強化を強いられるという状況が生まれやすいです。特にラスボス戦最後の部分は、それまでとは毛色がかなり違い、ギミックを避けながら大量にポップする敵を倒して行く必要があり、パターンをおぼえるというよりは、純粋なアクションゲームになっていき、ここまで来ると流石にキャラ強化の有無が露骨に差として出てきます。Sparklite 大きな宝箱

しかしながら、当然キャラ強化のためには大量のお金とパッチが必要になるので、ここで今まですっ飛ばしてきたエリア探索を繰り返し行う必要が出てきます。

アクション部分のシンプルさは、このゲームの良い部分の一つであり、キャラ強化をしなくても最後までクリアできるバランスであれば問題ではなかったのかもしれませんが、私のゲームの腕前では難しく、繰り返し金策させる要素に対してはそのシンプルさがマイナスに働いてしまいました。シンプルさの点でもう一つ挙げると、ガジェットとウィジェットがあまり機能していないのも気になります。威力を強化することで弓矢は大きなダメージソースとして使い勝手が良いですが、その他のガジェットとウィジェット全般が使い所が難しく、結果としてレンチで殴ってゲージを貯めて弓矢で倒すという一連の流れだけでアクション部分が完結してしまってるのはもったいないと感じました。もう少しだけ「色」があれば、違った印象になったのかもしれません。

またゲームのストーリーも、こうしたシステムの欠点や、単調な部分を補える要素であるはずですが、このゲームではストーリーはあまり語られず、簡素な見せ方、語り方に終止しているのも残念なポイントです。

また、Nintendo Switch版でプレイしているのでPS4版やSteam版はわかりませんが、エリアを行き来する際のロードの長さが少し気になりました、結構長いです。

このゲームはポテンシャルの高さは間違いなくあると思います。グラフィックなどはっきりとした強みを持ったゲームです。しかし全体的に噛み合いが悪く、現状では今ひとつな印象を与えかねない出来になっているかもしれません。クリア後の要素もこれと言ってないのも気になります。しかし土台の出来が良い分、パッチや追加コンテンツ、バランス調整なんかで一気に評価がひっくり返る可能性を秘めていると思います。クリアまでのプレイ時間はおそらく10時間~15時間ぐらいで私は14時間程かかりました。

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