『Decay of Logos』 ゲーム紹介&レビュー

2019年12月3日

Decay of Logos タイトル画面Decay of Logosは、2019年11月28日にPS4、Nintendo Switchで発売されたアクションアドベンチャーゲームです。2019年8月30日にPC版が先行して発売されています。販売はイギリスに本社を置くRising Star Games、開発はポルトガルのAmplify Creationsで、本業はグラフィックス制作におけるミドルウェア等を手掛けている会社のようですが、自社開発として制作したゲームになるようです。

今回はPS4版でのプレイを元に記事を書いています。

1.ゲームの紹介

2.ゲームのレビュー、評価

3.まとめ

1.ゲームの紹介

ゲームは村を破壊され、大切な人を失った主人公エイダが復讐を誓い、謎のヘラジカとともに旅に出る、というストーリー。ファンタジーの世界を舞台にしており、グラフィックもリアリスティックというよりは、どことなくアニメチックな雰囲気を持っています。基本的にはよく見かける剣と魔法のファンタジーで、古代技術的なものとして蒸気機関が登場するなど、まさに王道ファンタジーといったような印象を受けます。ストーリーに対する演出は少なく、基本的には2~3人の登場人物との会話によって進み、「残響」という過去の記憶が詰め込まれたアイテムのようなものを回収しそれを読んでいくことによってより理解を深めていくという流れです。ストーリーの始まり

フィールドは全体としてみるとかなり広さがありますが、オープンフィールドというよりは各エリアをデータロード無しでシームレスにつないでいるような作りになっています。それぞれ特徴的なエリアがギミックにより仕切られていて各エリアで重要アイテムなどを手に入れてギミックを動かすことで次のエリアへ進むことができるような形です。フィールド画面

ゲームは基本的にアクション要素がメインで、緊急回避のステップや、タイミングを合わせてボタンを押すことで敵の攻撃を受け流すなど攻撃を回避する手段が多く用意されています。武器により多少異なりますが、主人公の攻撃モーションも長く、敵の攻撃をしっかり避けてから隙を見つけて攻撃するという一連の流れが序盤からラストまで一貫した要素となっています。また敵のHPもそれなりに高く、時間をかけて倒していくスタイルで、基本的に1対1のバトルになります。敵が複数いる場合も、上手くおびき出して1対1の状況を上手く作らねば、簡単に死んでしまうような難易度です。主人公にはスタミナの概念があり、緊急回避のダッシュや、攻撃をする時はこのスタミナを消費することで行います。また、マップ内に点在する祭壇と休憩所がチェックポイントとなっていて、ここを利用することで死んだ際の復活ポイントとなります。

祭壇
ここで祈りを捧げると復活ポイントとして登録される

ゲーム全体として難易度が高めのゲームであると感じました。適当にボタンを押しているだけで敵をバタバタ倒せるタイプのゲームではありません。しっかりと敵の動きを見てから攻撃を仕掛けないと、HPはすぐに無くなってしまいます。また、マップには崖や高所となる場所が多くあり、不意に落下死するなどとにかく死ぬことが多いゲームです。ここまで書いてから書くことではないかもしれませんが、簡単に言ってしまうとダークソウルシリーズに強い影響を受けていることがはっきりと見て取れるゲームであると思います。

RPG的な要素としては、レベルや武器や防具等、装備品が登場します。レベルはオーソドックスなシステムで敵を倒すと経験値がもらえ、一定値まで貯まるとレベルアップ。レベルが上がるとステータスが大きく上昇して、攻略がしやすくなります。

装備品は耐久力が設定されていて、使用し続けると壊れてしまいます。防具は主に敵を倒したあとにドロップアイテムとして手に入れますが、前述の通り死んでトライしてを繰り返すゲームの性質上、頻繁に壊れてしまい装備を集めてキャラを強化するというよりは、消耗品と割り切って次々に付け替えていくような形です。属性付きの装備品などレアアイテムもあります。

装備画面
装備アイコンのオレンジ色のゲージが耐久力を表しています。

魔法は全部で3種類です。ストーリーの進行により一つずつ使えるようになっていきます。最後に覚える魔法は攻撃呪文として使える場面がありますが、基本的にはギミックやダンジョン攻略において使うというもので、戦闘で使う機会は少ないと思います。

マギカ 魔法
魔法(マギカ)は3種類

冒険の友となるヘラジカは騎乗することも出来るのですが、操作と挙動の難しさからあまり乗る機会はないかもしれません。一番の要素は所持品を預けておけるサブインベントリとしての役割がほとんどです。

 

2.ゲームのレビュー、評価

まずゲームがスタートするとなんの説明もないまま戦闘が始まります。操作方法は設定からキーコンフィグを開いて確認しろと言わんばかりです。海外のゲームでも最近は丁寧すぎるぐらいにチュートリアルが入ったりしますが、このゲームにはそういった要素はありません。古き良きストロングスタイルの海外製ゲームといった感じの様相です。一応、プロローグが終わったあとに石碑のようなものが並んでいて、これを調べるとゲームの説明が見れますが、本当に必要最低限といった感じです。この説明やヒントを出してくれる石碑はフィールド上あちこちに点在しています。

キーコンフィグ
操作方法
石碑を調べる
石碑を調べると冒険のヒントをもらえます。

紹介の部分でも書いたようにこのゲームはダークソウルシリーズをモチーフにしたようなゲーム性であり、難易度の高いアクションゲームを目指して作られたゲームであると思います。広いフィールド、安定感とコンセプトのあるグラフィック、装備品やレベル、魔法、旅のお供のヘラジカなど、とても低価格のゲーム(定価1980円)とは思えないほど色々詰め込まれたゲームです。どの要素も無理なくゲームに仕込まれていて、ゲームとしてのレベルを引き上げていると思います。

このゲームのような難易度高めのアクションゲームの場合、単純にバトルで死ぬ回数が多くストレスが貯まりクリアまでのモチベーションを保つのが困難になりがちですが、シンプルなレベルシステムが一応の救済処置になっていて、単純に雑魚敵を倒してさえいればレベルは上がっていくので難しいエリアやボスでもクリアしやすくなります。また宝箱から武器防具を手に入れる要素であったり、ヘラジカがお供してくれる所など、単調になりがちなゲーム進行に上手くアクセントがつけられていると感じました。ヘラジカに騎乗

このゲームの大きな欠点としては判定の曖昧さがあると思います。攻撃モーションのどのあたりに判定が生まれ、どのぐらいの広さの判定なのかが直感的に分かりにくく、当たっていないはずなのに当たっている、攻撃を当てているはずなのに当たっていない、という状況が頻繁に生まれます。モーションのせいでそう見えているだけなのか、判定が曖昧なだけなのか、判断しづらいですが大きくストレスに感じるポイントであることは違いありません。ボス戦、攻撃判定

雑魚戦においてもこの判定のわかりづらさは大きな影響を及ぼしていて、特に複数の敵を相手しなければいけないような状況になると思わぬ被弾をしがちです。また敵の攻撃を受け、よろけモーションで操作不能になっている状況でも再度攻撃を食らうので、下手をすると操作不能のまま連続攻撃を受けてそのまま死んでしまうこともあります。幸いなことにこのゲームではステップがとても強い行動になっています。敵をターゲットロックした状態で任意の方向にレバーを入れながらボタンを押すことでステップできますが、ステップ中は無敵があるのかわかりませんが、とにかく攻撃を喰らいません。このステップのおかげで判定の曖昧さがゲームの致命傷にならなずに済んでいます。

ただこのステップが強いおかげでボス攻略等が基本的には近づいてステップして避けてから攻撃という単調な作業に終止してしまいがちなのは気になりました。せっかくのアクション要素が生かされておらず、単調なものになってしまっているように思えます。2体が相手

攻略の幅の狭さで言うと、魔法の種類の少なさと、戦闘での活用のしづらいのも残念なポイントです。最後に覚える魔法はフィールド上に点在する強敵相手にかなり有効な手段ですが、この魔法自体HPを消費して使用するので、あまり頻繁に使えないのが難点です。

フィールドは広大ですが移動手段がほぼ徒歩なので移動に時間がかかるのも気になるポイントです。死んで復活してからボスに再挑戦するときなど結構な距離を走って行かなければいけないなど、死ぬことが多いゲームなので移動そのものに時間がかかってしまうのはストレスに感じやすいです。ヘラジカでの移動がもっとスムーズにできるなら良かったのですが、残念です。また、いわゆるマップというものがないので、全て頭の中で補完しなくてはいけません。フィールドマップ自体はある程度特徴があるので問題なく覚えられると思いますが、地下洞窟や各ダンジョンは似通ったデザインで自分が今どのあたりにいるのかが分かりにくく、混乱しがちです。

ダンジョン攻略中
ダンジョン内は似たようなデザイン、構成が多い

またこのゲームの特徴的な要素として、死んだ際のペナルティがあります。死亡すればするほどステータスにマイナスのペナルティが積み重なっていくのであまり死にすぎると明らかにキャラが弱体化しているのがわかります。これを回復するためには休憩所のようなところで休息を取る必要があるのですが、この休憩所自体それほど数が多くないので、結構な距離を走って戻らねばなりません。このペナルティの仕様は正直なところゲームにそれほどプラスの影響は与えておらず足枷にしかなってないような気がします。

死亡時のペナルティ
休息を取らないとペナルティがいっぱい

色々不満を書いていますが、このゲームの強みは、ゲーム全体としてのクオリティです。個々の要素はそれ単体で見ると期待ほどの出来にはなっていないかもしれません。しかし、それぞれが機能しあって上手くゲームを成立させていると感じました。重箱の隅をつつくよう見方をすれば、色々と不満を書き連ねたくなる部分は多いですが、なんだかんだ最後までプレイできたの低価格ゲームなのに色々要素が詰め込まれていて、ゲーム特有の判定やキャラのモーション等に慣れさえすれば攻略自体も比較的難しい方ではないという部分が大きいです。強めの敵が相手

翻訳はテキストのみで音声は英語のままです。翻訳の出来に関してはよくできているとは思いますが、翻訳された文章だとわかるぐらい多少の違和感は残っているかもしれません。基本的に問題ないレベルであると思います。

3.まとめ

良い点
・低価格ゲームらしからぬしっかりとしたグラフィック
・一通り揃ったゲームシステム

悪い点
・当たり判定の曖昧さ
・シンプル過ぎるアクション要素
・洗練されていない各種システム

まとめ
値段を含めたトータルで見た場合、値段なりの価値はあるかと思いますが、なかなかハードルの高いゲームであるとも思います。特にゲームのメイン要素であるアクション部分において曖昧さの残る判定という致命傷になり得るウィークポイントを抱えているのは非常に残念です。もちろんそれがあってもアクションゲームとしては成立していますが、このゲームを選ぶ人はこういった部分にこそこだわりを持っていると思うので、なかなかオススメするのも難しい感じがします。ダークソウルシリーズが好きな方で、多少の具合の悪さは気にならない、という方なら楽しめるゲームだと思います。クリアまでのプレイ時間はボス攻略等にどれだけ時間かかるで変化はすると思いますが、概ね10時間~15時間程度だと思います。私は13時間程でした。

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