第6回 ゲームレビュー『Riverbond』

riverbondリバーボンドタイトル画面ボクセルグラフィックのローカル協力プレイ対応のアクションゲーム「リバーボンド(Riverbond)」が2019年12月10日にPS4、Nintendo Switchから発売されました。2019年6月10日にSteamにおいてPC版が先行して発売されています。販売・開発はカナダのトロントを拠点とするインディー系デベロッパCococucumberです。

今回はNintendo Switch版のレビューになります。

1.どんなゲーム?

2.ゲームレビュー、評価と感想

3.まとめ、良い点、悪い点

1.どんなゲーム?

戦闘シーンボクセルと言われる四角い立方体を積み上げたようなグラフィックが印象的なアクションゲームで、9つのステージが用意され、それぞれのステージをクリアするのが目的のゲームです。ステージは、複数の小さなエリアによって構成され、それぞれエリアごとに「〇〇を見つけろ!」「全部の敵を倒せ!」などの目標が設定されます。エリア1の目標をクリアするとエリア2への道がアンロックされ、エリア2で目標をクリアしたらエリア3へ・・・といった形で順番に進んでいきます。最終的にボスのいるエリアに到達し、ボスを倒したらステージクリアとなります。9つあるステージは全て最初から選択できるようになっていて、順番を気にすることなく好きに選んで遊ぶことができますが、一応ゲーム全体を通して一つの大きなストーリーが有るので、上の段の左から右へ向かって順番にクリアしていくのが一番素直な形のように見えます。ステージセレクト

エリア内には様々なオブジェクトがあり、多くは攻撃することで壊すことが可能になっていて、敵の他に鶏やカエルなど、攻撃可能なNPCも登場します。攻撃手段は剣や槍などを使った近接攻撃と、銃などを使った遠距離攻撃、広範囲に攻撃できるスペシャルアタックの3つです。武器は各エリアの宝箱から入手し、最大で5つまで所持できます。ステージをクリアすると所持武器はリセットされるので持ち越したりすることはできません。各武器によって近接武器なら突きや切り払い、二刀流などいくつか系統がありバリエーションもありますが、ランダムで入手するわけではなく、各ステージの宝箱ごとに固定されているようです。武器獲得

主人公キャラは、ジャンプの他に転がる事ができ(ロール)、このロール中は敵の攻撃に当たらないのでロールで攻撃を避けながら敵を倒していくのが基本的な動きになります。また、敵は近距離攻撃タイプと遠距離攻撃タイプがいて、こちらも相手に合わせて遠距離・近距離など武器を選んでいくことで戦闘を有利に進めることができます。またローカル協力プレイ(co-op)に対応していて、最大4人までプレイ可能です。コントローラーさえあれば複数人プレイできるので手軽ですが、Nintendo Switchの場合Joy-Conを一個ずつそれぞれ横持ちしてでのプレイでは、ボタン数が足りないために武器の切り替えができないなど操作に大きく支障が出るので注意が必要です。co-op対応

主人公キャラの見た目を変えられる「スキン」もこのゲームの大きな特徴の一つです。エリア内に点在する宝箱から手に入るほか、ボスを倒すことでそのボスのスキンを手に入れることができます。スキンはエリア開始時に好きなスキンを選ぶことが可能で、スキンごとに能力の差はないので自分の気に入ったスキンで遊ぶことができます。またプレイ画面には常に現在のスコアが表示され、敵を倒したりコインを集めることでスコアが加算され、ボス戦においては早く倒すとタイムボーナスとしてスコアが加算されるなどします。協力プレイではスコアを競い合ったり、シングルプレイではスコアアタック的な要素になると思います。

スキン獲得
個性的なスキンがいっぱいあります。
スコアリザルト
ボスクリア後、リザルト画面でクリアタイムとスコアが出ます。

2.ゲームレビュー、評価と感想

このゲームの一番の魅力はグラフィックにあると思います。いわゆるボクセルタイプのグラフィックはMinecraft以降見かけることが多くなってきましたがその中でもデザイン性、アート性は抜きん出ていると思います。草原、森林、雪原、砂漠、洞窟や城などバリエーション豊富で9つあるステージどれも飽きることなくそのグラフィックを楽しむことができます。敵のデザインやオブジェクトなども個性的でありながらゲームとして機能するよう配慮されたデザインであると感じました。また主人公のスキンも豊富で、数え切れないほどの種類があります。ゲームモードの一つ「王の庭」でスキンのアンロック具合がわかりますが、めちゃめちゃ多いです。どれも個性的で、中には他のインディー系ゲームのキャラクターも登場するなどスキンを付け替えたり集めたりするだけでも面白さを感じれると思います。

王の庭
「王の庭」モードでスキンのアンロックの度合いがひと目で分かる。

ゲームのストーリーは、NPCとの簡単な会話の中で進んでいくので、それほど演出があるわけではなく、ストーリーを補完するようなライブラリもないので基本的にはシンプルな見せ方になっています。ただ、グラフィックの作り出す雰囲気と音楽とがうまく噛み合っていて、思いの外ストーリーに魅力を感じられるような雰囲気があります。とはいえステージを順不同でプレイできる以上、あくまでグラフィックとアクション部分がメインのゲームであり、ストーリーはグラフィックや世界観に華を添えるぐらいのものという印象です。

戦闘部分はかなりシンプルです。前述のロール(キャラが転がる)があるおかげで回避運動はそれほど難しくなく、回数制限やリキャストもないので極端に言えば転がってさえいれば敵の攻撃を食らうことはありません。回復アイテムもそれなりに出現するので丁寧にプレイすれば死ぬ回数はだいぶ少ないと思います。また、死んでしまってもペナルティは無く、復活ポイントから即復活するのでいわゆるゾンビアタックも可能です。敵の数が多かったり、敵の遠距離攻撃を連続で食らって即死したりするなどストレスに感じやすい部分はありますが、上記のような仕様上、あまり問題にならずに済んでいます。戦闘シーン

気になった点としては、ゲーム全般がやはり協力プレイを前提としたような作りになっていて、それがこのゲームの短所でもあるのかなと感じました。戦闘部分のシンプルさは協力プレイでは、複雑になりすぎず適度にワチャワチャしながら楽しめるかもしれませんがシングルプレイで効率よくプレイしようとすると途端に単調さが目立ち始めます。敵の移動速度はそれほど早くなく、遠距離武器で距離をとって射撃、敵が近づいてきたらロールで回避しながら距離をとってまた射撃、雑魚敵にしろボスにしろこれの連続で攻略ができます。死亡ペナルティもないのでクリアだけならこれといった緊張感もなくただの作業になりがちです。必殺技としてスペシャルアタックというものがありますが、敵を広範囲に攻撃できるというだけのもので、特別ダメージが大きいわけでもなく、リキャストも長いので使う場面はそれほど多くありません。もう少しバリエーションや使いやすさがあれば、戦闘の単調さが緩和されたかもしれませんが、そうはなりませんでした。戦闘部分では攻撃の当たりづらさも少し気になりました。武器や弾の当たり判定が小さいのか分かりませんが、思ってる以上にしっかりと狙わないとうまくヒットしてくれないため、ストレスを感じやすいポイントになっています。ボス戦

9つあるステージは前述の通りバリエーションがあり楽しめるのですが、この戦闘のシンプルさがやはり足かせになりやすく、スコアアタックなどのリプレイ性を高めるまでには至っていないように思えます。武器も宝箱で固定されているので基本的には同じ道をなぞるだけのゲームになってしまっています。それでもグラフィックとそれが作り出す世界観や雰囲気は独特のものがあるので何度かプレイして見る価値は感じるかもしれません。グラフィックは美しく、エリア内のオブジェクトを眺めたり壊したり、スキンを集めたり等それだけで価値を感じる要素はあるものの、やはりゲーム全体を見るとゲーム性に乏しいのが気になります。「ゲーム」を遊びたいと感じる人にはやや退屈に見えてしまうかもしれません。翻訳のレベルはいい感じ

音楽に関しては一つのステージでボス戦以外は概ねずっと同じ音楽がかかっており、全体としても似たような調子の音楽が多い為か、ややバリエーション不足に感じてしまいました。曲そのもののクオリティは高いと思うのでもっと多くの曲を聞ければよかったのですが。

日本語訳はかなりいいと思います。音声のないゲームなのでテキストのみですが、細かい言い回しや表現などかなり巧みにローカライズされていると思います。

3.まとめ、良い点、悪い点、オススメ度

良い点
・デザイン性、アート性あふれるグラフィック
・圧倒的スキンの量
悪い点
・シンプルなゲーム性

クリア時間はステージにより差があり、1ステージおよそ20分~50分程度でクリア、9つすべてクリアするのに5時間30分ほどかかりました。繰り返しプレイしない限りプレイ時間的にはちょっと短いかなという印象ですが、スキンをすべて集めるとなるとまだまだ時間はかかると思います。ローカル協力プレイが前提、とまでは行かないと思いますがどちらかといえば比重はそちらにあるようなゲームで、一人でガッツリとゲームを遊びたいという人には少しオススメしにくいですが、グラフィックやスキン集めなどを楽しめる方、ローカル協力プレイ目当ての方であれば買う価値を感じるゲームであると思います。


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